どうも田畑慎太郎です。
株式投資において、企業の自社株買いや自社株売りは非常に重要な指標となりますが、そのあたり皆さんはしっかり理解できていますか?今回は、経営者の自社株売りと企業の自社株買いの違いから始まり、最近の事例を交えてその効果や影響を深掘りします。
アクティビストファンドの戦略や持ち合い株の問題点についても詳しく解説し、自社株買いが株主還元の手段としてどのように機能するのか、具体的に学べる内容となっています。
投資家としての知識を一段と深め、株式市場での成功を目指す方にとって必見の内容になるので、ぜひお楽しみください。
自社株売りと自社株買いの違い
最近、MA総研の社長が自社株売りをして話題になってましたよね。例えば、ユニクロの柳内さんが700億円分の株を売ったけど、時価総額が大きいから1%売るだけで700億円になるんですよね。
最近だと、メルカリの山田新太郎さんも、株価が下がっているのにちょろっと売ってて、なんやねん!って言われてましたよね。経営者の自社株売りって、大体の場合あんまり良いシグナルじゃないんですよ。だって、その会社を一番よく知ってる創業者が売ってるわけだから。
もちろん、売る理由はいろいろあると思いますけど、普通の一般株主から見たら、「我が社の将来は明るい」とか言ってるのに、なんでお前が売っとんねんって話になりますからね。まぁ不吉なシグナルですね。
自社株買い戦略、その本当の狙いとは?
自社株買いっていうのは会社がやることなんですよ。株主還元って聞くと、みんな会社が儲かったら配当してくれるって思うでしょ?でも、最近は配当だけじゃなくて自社株買いも増えてるんです。上場企業の自社株買いの累計額が今年の5月までで去年1年分ぐらいまで来てるんですよ。
例えば、イオンとかね、3月末までで儲かってて、今PBR1倍割れ問題もあるから、自社株買いをして配当だけじゃなくて株主にお金を返すっていう。
日本企業の場合自社株買いっていうのはスポットでやるものだから、特別ボーナスみたいなもんなんです。
自社株買いとアクティビストファンド
最近は配当と自社株買い両方やる企業が増えてます。
配当成功+自社株買いで株主還元の比率を出すっていう。特にアクティビストファンドからすると、自社株買いしている時に自分の売りをぶつけると高値で売り抜けられるんです。
最近はPBR1倍割れの話とセットで、ROE(自己資本利益率)を上げるために自社株買いをする企業も増えてます。自社株買いをして償却すると自己資本が減るから、ROEも上がるわけです。
例えば、年間100億円の利益が出てる会社が自社株買いをして株数が減ると、一株利益が上がります。そうすると、株価も上がりやすくなるんですよ。
だから、自社株買いも株主にとっては株価を上げるための手段として重要なんです。
自社株買いの影響と戦略
トヨタから日本電産まで!自社株買いの事例
例えば、4月と5月の主な自社株買いを挙げると、トヨタは1兆円、ホンダは3000億円、ソニーは25億円の自社株買いをしています。すごい金額ですよね。
僕が持ってる銘柄で言うと、イオンも今50億円ぐらい自社株買いしてます。時価総額が3000億円ぐらいなのに、1ヶ月か2ヶ月でそれをやりました。基本的に毎日1億円ぐらい会社が自社株を買ってくれてるわけですよ。それで株価も上がってます。
アクティビストファンドの要求に屈するのは、真面目な経営者から見たら誘拐犯に身代金を払うようなもんです。でも、当初がPBR1倍割れをなんとかしろと言ってるから、どんどん自社株買いをするようになったんですよ。トヨタもPBR1倍割れだったけど、今は1.28です。1倍未満ってのは恥ずかしいことなんです。裸で歩いてるぐらい恥ずかしいことだと思った方がいいです。
自社株買いの戦略とその効果
ネット企業でも1倍割れてるところがいっぱいあります。DNAとかGREEとか、LINEもそうでしたっけ。PBR1倍割れはやばいですよ。逆に、低くてキャッシュをたっぷり持ってる企業もあります。例えば、用金みたいに時価総額が3000億円なのに株だけで4000億円持ってるとか。
持ち合い株ってのもあります。これは経営陣が自分の言ってることに賛成してくれる株主を確保するために、他の会社とお互いの株を持ち合うことです。例えば、トヨタが三菱UFJの株を買って、三菱UFJがトヨタの株を買う。
これは談合みたいなもんで、経営者同士が保身のためにやってるんですよ。でも、個人株主から見たら何のメリットもないですね。これはクソですね。
持ち合い株と問題点とは?
持ち合い株の解消とその影響
最近、持ち合い株の問題が消しからんと言われてますよね。これは、株主総会の議決権争いの時に、お互いがお互いの株を持ち合って同盟関係を結んでいるからです。
面白いのは、トヨタが自社株買いで1兆円を使うって発表した後、三菱UFJと三井住友がトヨタ株を1兆3,000億円分持っていると発表して、それを売ると言ったことです。トヨタが自社株買いをして、そのお金がメガバンクに流れることで、トヨタ株の値崩れを防ぎつつ、メガバンクはその株をキャッシュに変えることができるわけです。
銀行から見れば、トヨタ株がキャッシュに変わったわけですから、それをどう使うかが問題になります。おそらく、自社株買いや配当に回すことになるでしょう。これにより、金が天下の回り物としてぐるぐる回り、全体的に企業の株主還元が増えるわけです。
持ち合い株の解消がホットなテーマになったのは最近のことです。アクティビストファンドが増えてきたことで、持ち合い株の問題がより明確になり、余計な株を売るように圧力がかかっています。これに対して企業は自社株買いでバランスを取ろうとしているんです。
これは構造的な変化で、今後も続いていくと思います。
自社株買いのメカニズムと市場への影響
市場への影響
3月4月までは株が上がってたけど、その後一旦崩れそうな雰囲気があったよね。この今の自社株買いの話が効いてると思います。自社株買いっていうのは、下がった時に買うみたいな傾向があるんだよね。これが底堅さを演出している要因の一つだと思います。
多分、この後も増えるし、変わらないと思う。当面下がらないなら、みんな上を目指すよね。日銀法が効かなくなったから崩れるかと思ったけど、自社株買いが代わりに出てきて保ってる感じがするよね。
宣言とその効果
自社株買いってこうしますよって宣言が必ずありますね。多分、インサイダー取引に引っかかるからだと思います。日本電産とかが「やりますやります」と言ってやってなかった例もありますけど、最初から言うなよって感じですよね(笑)。
自社株買いの宣言があると株価が上がることがあります。でも、実際に買うかどうかはまた別の話で、例えば永守さんのように株価が上がったら急に惜しくなってやらなかったりすることもあって、「やるやる詐欺」みたいな話。
買った株を償却すると、一株利益が増えてPERが下がるので、株価が上がりやすくなります。でも、時には買った株をまた売ったりする会社もあって、「何じゃこいつら」って思うこともあります。
株主から見たら、低い株価で買ってくれた方がたくさんの株が償却されて一株利益が上がるのでいいはずです。自社株買いの担当者が高値で買ってくれる方が、自分の売りが高値で処理できるからです。長期保有の株主と短期で売ろうとしている株主では、利害が対立するんですね。
自社株買いの戦略とその影響
自社株買いの実例と課題
株の中でも、いわゆる時間軸とかって意味で言うと、株主って一枚岩じゃないよね。
会社側が「何株買いますよ」って言う場合、高値で買うと割高になるけど、「300億円買いますよ」とか金額で言うと、結局消すなら変わらないかなって思うんです。でも会社からしたら、高値で買えばそれだけキャッシュが減るわけだから、なるべく安く買おうとするのは普通の財務担当者の本能ですよね。
自社株買いのやり方については、例えば5月13日から7月31日までの間に50億円分を買うとして、1日いくら買うかっていうのを考えます。
結局、自社株買いで買った株を償却すれば一株利益が増えるから、株価が上がりやすくなるんです。でも、時には買った株をまた売ったりする会社もあって、「何じゃこいつら」って思うこともあります。株主から見れば、低い株価で買ってくれた方がたくさんの株を償却できるのでいいんですけど、売ろうとしている株主から見れば、高値で買ってくれた方がいいわけです。
自社株買いの株を償却するかどうかで、株価への影響が変わります。償却すれば一株利益が増えてPERが下がるので、株価が上がりやすくなります。でも、償却せずにまた売ったりする会社もあって、そうなると「何じゃこいつら」って思います。
自社株買いの実施方法
ベストプラクティスは?
自社株買いって配当とは違って、ちょっとドラマが生まれがちなんですよね。配当は、やるって言ったら必ずやるもので、借金を返すみたいな感じです。でも、自社株買いは「やります」と言っても、実際にはしないこともあるんです。これまでは自社株買いをすること自体が珍しかったですが、最近の日本企業は今後も継続的に自社株買いを行っていくと思います。株主を尊重しようというテーマのもとで動いているからです。
金融庁がPBR1倍割れを問題視しているし、アクティビストも「そうだそうだ」と言っているので、企業もやらざるを得ない状況です。本当はお金をたくさん持ってゆるゆる経営していた方が楽でしょうが、それでは日本全体が相対的に貧しくなってしまいます。
自社株買いの実施方法としては、期間と金額を決めて行います。例えば、「5月13日から7月31日の間に50億円分買います」というように発表します。そして、その期間内で市場の状況を見ながら買い付けを行います。財務部長が毎日の株価を見て、「今日は下がってるから買おうか」と決め、証券会社に「買ってください」と連絡する感じです。為替介入のように手の内を明かさないため、具体的な買い方は公表されません。
まとめと今後の展望
自社株買いの背景や実施方法にはさまざまなドラマがあります。
今後も日経新聞だけでは分からない状況をお伝えしていきたいと思うので、ご意見や質問をお寄せください。自社株買いを実際に経験した方や、財務部や証券会社にいた方からのコメントもお待ちしています。今後も解説を続けていくので、よろしくお願いします!